Apple Event -WWDC24発表内容のまとめ-

WWDC24

日本時間の6月11日未明にApple Event『WWDC24』が開催され、新OSアップデートの内容やApple Intelligenceについて発表されました。今回発表された内容のなかで気になるものをピックアップしてご紹介していきます。


visionOS 2

Image : Apple

・2D画像から空間写真へ変換
 写真アプリ上でボタンをタップするだけで
 すでにライブラリに保存されている2Dの画像をもとに
 自然な奥行きのある空間写真を作ることができます。

・SharePlay
 遠く離れた場所にいる人とも空間写真や空間ビデオを
 一緒に体験できるようになります。

・Macバーチャルディスプレイ
 自分のMacをワイヤレスでVision Proに持ち込める大好評の機能が
 年内にさらに進化してディスプレイの解像度とサイズが上がります。
 横並びの4Kモニター2台に匹敵するウルトラワイドディスプレイが実現。

Image : Apple

・VisionProの日本での発売日が決定
 6月14日(金)10:00より予約注文を受け付け、6月28日(金)から販売が開始されます。


iOS 18

Image : Apple

・ホーム画面の新しい外観
 新しいダークモードとティントモードが登場しました。
 ティントモードは壁紙と相性のいい色合いを自動で提案してくれますが、
 ユーザーが自分の好きな色にカスタマイズすることも可能です。
 アプリアイコンの見た目もモードによって変化しているのが分かります。
 iOS 18以降ではアプリアイコンをデザインする際にも
 ライト、ダーク、ティントの3種類作成することが推奨されているため、
 公式のデザインガイドラインも確認しておくと良さそうです。

再設計されたコントロールセンター
 新しいControls galleryでは利用可能なすべてのコントロールが表示され、
 これまでより自由で柔軟なカスタマイズができるようになりました。 
 ユーザーは表示サイズを調整したり、グループを作ってまとめたりなど、
 よく使うコントロールを好きなようにレイアウトすることができます。

・ロックされたアプリと非表示のアプリ
 アプリをロックしたり、非表示にしたりすることができるようになりました。
 ロックや非表示にされたアプリへアクセスすると、
 Face ID、Touch ID、またはパスコードでの認証を求められます。
 またロックや非表示にしたアプリ内のコンテンツは、検索、通知、
 およびシステム全体のその他の場所にも表示されなくなるので、
 写真や動画を見せるために誰かとiPhoneを共有するときにも安心ですね。

・メッセージ
 iMessageではTapbackと呼ばれるリアクション送信機能が強化され
 好きな絵文字やステッカーで反応を送ることができるようになります。
 太字、下線、斜体、取り消し線などの書式を加えることも可能に。
 文字に動きのあるアニメーションをつけられるテキストエフェクトも登場。
 作成したメッセージをあとで送信するようスケジュール予約ができたり、
 便利な機能がたくさん盛り込まれました。

・メール
 メールアプリのUIも大きく変化します。
 自動でメールをカテゴリ分けしてくれる機能が年内に登場予定。
 必要な情報へアクセスしやすくなりそうです。
 また、同じ会社から届いた関連メールを集めたダイジェスト表示も登場。
 航空会社からのチケット&フライト情報などが
 まとまって見れるとかなり便利に使えそうですね。
 同じ会社からの全メールのアーカイブや削除も簡単にできます。

・ウォレット
 お財布に代わるアプリとしての機能強化の一環としてTap to Cashが加わります。
 電話番号やメールアドレスを共有することなく、2台のiPhoneを近づけるだけで
 お金を送ったり受け取ったりすることができるようになります。
 友だちとの夕食代をすぐに精算することもできてとても便利そうですよね。
 残念ながらApple Cashサービスは米国内でのみ提供される機能なのですが、
 送金時のユーザーインターフェースがとても美しいので、
 お時間のある方はぜひ動画でチェックしてみてください。


watchOS 11

Image : Apple

・「トレーニングの負荷」機能
 ワークアウトの強度や長さが、長期的に私たちの体に
 どう影響しているかを測定する「トレーニングの負荷」機能が追加されました。
 新しいエフォート評価も登場し、ワークアウト終了後に
 「簡単」から「かなりきつい」までの10段階で記録することができます。
 このエフォート評価とワークアウトの長さのデータから負荷を算出し、
 直近7日間のトレーニングが過去のトレーニングと比較して
 どう変化しているのかを示します。
 「トレーニングの負荷」で、必要なデータ、情報、モチベーションを与え、
 体の状況に合わせてトレーニングを調整することができるようになります。

・「バイタル」アプリの登場
 日常の健康状態をチェックできる新しいアプリ「バイタル」が登場します。
 心拍数、呼吸数、手首皮膚温、睡眠時間、血中に取り込まれた酸素のレベルなど
 watchOS 11で測定可能なこれらの主要な健康指標を一目で確認可能に。
 それだけでなく、2つ以上の指標が通常の範囲から外れている場合には
 アルコールの量、高度の変化、病気など生活の別の面に関連している可能性を
 メッセージとして表示してくれるため、健康状態への理解が深まります。

・妊娠期間の表示
 iPhoneまたはiPadのヘルスケアアプリで妊娠を記録すると、
 Apple Watchの周期記録アプリに妊娠期間が表示され、
 妊娠中によく起こり得る症状を記録することができます。
 女性の体調や精神状態が、それまでと大きく変わる期間でもあるので
 妊娠中の心と体の健康状態の変化を反映できるようになるのは便利ですね。


iPadOS 18

Image : Apple

・計算機アプリがiPadに初登場
 iPhoneのアプリをベースにしながら、より大きいiPadの画面を活かせるよう
 履歴や長さ、重量、通貨などの単位変換の新機能が追加されています。
 またこの計算機アプリ、Apple Pencilを使うことでこれまでとは違う
 まったく新しい方法で計算を行うことのできる機能「Math Notes」も搭載。
 紙と同じように数式を書き、「=」を書くと瞬時に答えを出してくれます。
 しかも、その答えは書き込んだ文字と似たような手書き文字で表示され、
 新たに数式に変更を加えた場合も随時答えをアップデートしてくれます。
 基本的な算数だけでなく、関数電卓と同じ機能もすべて利用可能とのこと。
 数式からグラフの作成やカスタマイズも。まるで魔法みたいな新機能ですね。

・Smart Script 
 iPadのメモアプリでは「Smart Script」と呼ばれる機能が登場しました。
 手書きの文字がリアルタイムで滑らかになり傾きが補正されるため、
 読みやすさを損なうことなく、すばやく記述することが可能になります。
 またApple Pencilを使って、簡単にスペースを追加したり、
 文章に取り消し線を入れたり、タイプ入力されたテキストと同じくらい
 簡単に編集することもできるようになります。


macOS Sequoia

Image : Apple

・iPhoneミラーリング
 MacとiPhoneをワイヤレスで繋ぐことで、
 Mac上でiPhoneの画面を見たり、操作したりできるようになります。
 Mac上のファイルをiPhoneにドラッグ&ドロップで共有することも可能。
 この機能を使えばクライアントとの打ち合わせなどでも
 簡単にiPhoneの画面を見せられるのですごく便利そうです。


Apple Intelligence

Image : Apple

Keynoteの最後には、iPhone、iPad、Macのためのパーソナルな人工知能「Apple Intelligence」が発表されました。世の中にはすでに優れたAIチャットツールが数多く存在していますが、ユーザーのパーソナルコンテクストを理解していることが、このApple Intelligenceの大きな特徴とのこと。パーソナルコンテクストを考慮し、ユーザーにとって最も便利で関連性の高い人工知能を提供してくれます。

・パワーアップしたSiri
 アイコンやUIも大きくアップデートされました。
 ユーザーが見ている画面を認識して、その情報をもとに
 質問への返答やアクションの実行をしてくれるように進化しています。
 また、多少の言い間違いがあっても文脈から意図を汲み取ってくれたり、
 複数のアプリを横断したアクションを実行することも可能になるとのこと。

・言葉を理解する新しいライティングツール
 新しいライティングツールでは、文章の書き直しや、校正、要約が可能に。
 書き直し機能では、文章を相手やシーンに合わせた表現方法に調整できます。
 校正機能は、文法、言葉の選択、文の構造などをチェックしてくれます。
 要約機能では、選択した範囲のテキストを、読みやすい段落、箇条書き、
 表、リストなどの形にまとめることができます。
 これらの機能は、メール、メモ、Safari、Pages、Keynoteのほか、
 他社製アプリでも自動的に使うことができるようになるそうです。

・Genmoji
 数ある絵文字の中から自分の気持ちを伝えるのにぴったりな絵文字が
 見つからないときに、キーボード上で簡単な説明を入力するだけで
 新しい絵文字を作成してくれる機能「Genmoji」も新たに登場しました。
 写真を選択して、その人そっくりの絵文字を作ることも可能とのこと。
 作成した絵文字は、メッセージの文中で使えるだけでなく、
 ステッカーとして使ったり、Tapbackと呼ばれるリアクション送信機能でも
 使うことができるようです。

・Image Playground
 「Image Playground」では、わずか数秒で楽しい画像を作成できます。
 メッセージ、フリーボード、Keynote、Pagesなどのアプリに
 直接組み込まれているほか、専用のアプリでの利用も可能。
 完璧なプロンプトを入力しなくても、幅広いカテゴリから
 コンセプトを選ぶだけで理想的な画像が作れるのが便利です。
 またこちらの機能、Image Playground APIを利用すると、
 自社のアプリで提供することもできるそうなので、
 ぜひAPIを利用したアプリ開発にも取り組んでみたいですね。

・Image Wand
 ツールパレットには、新たに「Image Wand」が追加されます。
 ユーザーが自分で描いたラフスケッチの上にImage Wandでくるくると
 円を描くだけで、メモの中に「Image Playground」が表示され、
 あっという間に洗練された美しい画像へ変換することができます。
 また、コンテクストを使った画像生成も可能とのこと。
 何もないスペースにImage Wandで円を描くことで、
 周囲に書き込まれた内容からコンテクストを把握し、
 メモの内容にぴったりの画像を提案してくれるようです。
 こちらの機能、とても便利そうです…!

※Apple Intelligenceを利用するには対応のハードウェアが必要です。
iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max、M1以降を搭載したiPadとMac。
Siriとデバイスの言語を英語(米国)に設定している場合に利用可能。


この他にもこちらでは紹介しきれないほどのアップデートが発表されています。
WWDC24の内容はApple公式サイトでご覧いただけます。
気になる方はぜひチェックしてみてください。

https://www.apple.com/apple-events


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